採卵後の飛行機は危険!?卵巣過剰激症候群のリスクをきちんと理解するべき
アンタゴニスト法で先月治療を続けた結果ですが、またもや上手くいくことが出来ませんでした。どんな治療でも同様かと思いますが、不妊治療においては様々な刺激方法を試したり、ホルモン剤を飲んだり、排卵誘発剤を注射したりと、とにかく毎日薬漬けになります。それほど、薬や化学に頼ってしまっているのだから、体ももちろんビックリしているでしょうし、疲れるのは当たり前だと思うのです。
実は、前回の採卵は、私の卵胞がなかなかというより、想像以上に大きくなるスピードが遅く、採卵の予定日がどんどん先送りになったのです。当初の予定では、採卵をして1週間以上経過したあとに、前々からの予定で飛行機に乗ることが決まっていました。しかし、どんどん日程がズレていき、このままでは採卵数日後に必ずある経過診察に行けなくなってしまう思い、病院の先生に聞いてみたのです。
私「あの・・・。採卵予定日3日後に飛行機に乗る予定がありまして。それって大丈夫ですか?」
先生「え!?飛行機乗るの?それって今から中止に出来ないの?」
私「いや・・・。診察ってその後ではダメですかね?」
先生「採卵後の卵巣の腫れ具合を確認してからじゃないと何とも言えないけど、採卵後っていうのは、卵巣子過剰刺激症候群になる可能性があるんだよ。」
(卵巣過剰刺激症候群!?何ソレ!?そんなのはじめて聞いたよー涙。)
私「どういうことですか?」
先生「採卵するのに薬を使って、数多くの卵巣内の卵胞を一気に成長させているから、それに伴って卵巣が腫大しちゃって、その表面の血管から水分が腹腔内へ漏出してしまう場合があるんだよ」
(確かに通常1つの卵胞を複数個出来るようにしてそれを全部大きくさせようとしているんだから、卵巣自体は肥大化するよな~)
私「そうなるとどうなるんですか?」
先生「飛行機に乗る場合は重力の関係もあるけど、動けないというのも大きな心配要素だね。血栓症になる可能性が高まって、もしその血栓が脳とかに飛んでしまったら、脳梗塞命で命に関わることになるんだよ。」
私「・・・。」
先生「まあ、一旦様子を見よう。行く前日に診察をして腫れが確認出来なかったら、条件付きで行くのは良しとするけど、腫れがあった場合は、申し訳ないけどドクターストップかけさせてもらうからね。」
卵巣過剰刺激症候群という言葉も、そんなことが起こる可能性もその時はじめて私は知りました。その後も看護婦さんが何人も待合室で座っている私のところにきては、リスクについて話してくれたので、不安は増すばかり。本来ならば「行かない」という決断をこの時点ですることが出来るならするべきだと思います。けれど、どうしても色々な諸事情があり、そういうわけにもいかず・・・。もし、本当に先生の判断でダメだと言われたら、諦めようと思っていました。
卵巣過剰刺激症候群(OHSS)自分で分かる症状
- お腹が張る(腹部膨満)
- 腹痛および腰痛
- 急激な体重増加
- 吐き気
- 尿量減少(乏尿)
- 下痢
- 息苦しさ
漏出された水分が腹水として貯留され、血液が濃縮して尿量が減少するようになります。その結果、腎機能障害、電解質異常、血栓症、呼吸障害などを引き起こします。
参考URL:OHSS(卵巣過剰刺激症候群)
結果的に、卵巣の腫れは一切なく無事に飛行機に乗って帰国することも出来ました。その時に言われた注意点としては、下記の4点。
1、水分を取り続けること
2、眠くても1時間に1回はトイレに行くこと
3、メディキュットのような指圧靴下を履くこと
4、足を伸ばしたり、マッサージを出来るだけすること
水分をたくさん摂ったせいか、飛行機から降りた時には、足が2倍以上にむくんでいるという衝撃的の光景が・・・。
今回は無事に飛行機に乗って、帰ってくることも出来ましたが、やはり不妊治療を行う場合は、採卵後にもリスクがあることをきちんと理解をして、なるべくならば休める環境を整えることが必要だと思います。それでなくても、治療中に精神的にも肉体的にも知らず知らずのうちに疲れは溜まっているものなので、無理なく過ごすことが大切ですね。